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NOW SARA vol.111

★心理カウンセラーの大西 恵さん

心理カウンセラーとして<こころの相談室>を運営されている大西 恵さんに、“今頑張っている女性”としてインタビューしました。
看護師として勤務された経験から精神科の敷居の高さを感じられ、「こころに関するなんでも屋さん」と自称されるように、気軽に、どんな方にも相談に乗れる場所をつくりたいと合同会社を設立されました。
大学院で学ばれたり、学会や研修への参加を続けられたり、一般の方にも伝わりやすい資格を取得されたり、と“常にスキルを高めていく努力が必要な仕事”を体現されていらっしゃいます。
仕事との向き合い方を考えるきっかけにしていただきたいインタビューです!

お仕事について教えてください。

<こころの相談室>を開設しています。
こころにしんどさを抱えている方や、その家族の支援、企業や学校・病院などで働く精神障がい者の方たちへの対応の仕方を一緒に考えたり、職場のメンタルヘルスなど、こころに関するなんでも屋さんです。
現在一番多いのはカウンセリングで、感情の起伏が激しいのをなんとかしたい方、親から虐待を受けていて自信がもてない方、不登校のお子さんなどが相談室に来られます。

簡単な生い立ち・自己紹介をお願いします。

看護師として精神科病院に勤務し、その間に精神保健福祉士や精神科認定看護師といった資格を取得しました。
その後、40歳を過ぎて大学院に進学し、精神看護専門看護師の資格を取得しました。
大学院でカウンセリング技法を学び、患者さんだけではなく、そのご家族への支援や職員のメンタルヘルスなどを行っていくうちに、病院につながっていない方や普通に仕事をしている方のメンタルヘルスを手助けしたいと思うようになりました。
思い切って病院を退職し、昨年<こころの相談室>を開設しました。
今はこころにしんどさを抱える全ての方を対象に、カウンセリングやコンサルテーションを行っています。

お仕事を始めるにあたってのきっかけ・思いを教えてください。

病院や組織の中では、何か行動をしようとするといくつもの会議を通したり、条件が課せられたりして自由に活動することが難しいです。
そんな中でも、別の病院に通院している方も対象に無償で看護外来をさせていただいていましたが、まだまだ精神科の敷居は高く行きにくい場所だと感じ、私が病院から出ることを選択しました。
こころが疲れた時にかけ込める場所になりたい、どうしたらいいか分からない方が気軽に相談できる場所になりたい、と思っています。

お仕事で収益を得るためにまず始めたこと・現在行っていることは何ですか?

知人にお願いしてホームページやチラシを作ってもらいました。
コロナ禍で営業に行くことができなかったので、友人や知人にチラシを送って、職場などで困っている方に「こんなとこあるよ」というように紹介してもらっています。
また、以前講師として行っていた学校の先生から、困った時に紹介させてほしいと仰っていただき、すでに何人かの学生が相談に来てくれました。
現在はコロナが少し落ち着いている今のうちにと、クリニックや知人のところに説明に伺っています。

お仕事を始めた当初に苦労したこと・どのように乗り越えたかを教えてください。

合同会社を立ち上げる手続きは分からないことだらけで、いちいち司法書士の先生に相談をしたり、すでに訪問看護ステーションを立ち上げている友人に教えてもらったりしながら準備しました。
こころの相談室という業種はやっている人が少ないなので、相談を受けてくれた方にも「これで合っているか分からない」といわれることもありましたが、なんとかなりました。
一人で何とかしようとするのではなく、知っている方や詳しい方に聞くことを心がけました。

お仕事をしていて心からよかったと感じる瞬間を教えてください。

相談に来られた時はとても辛そうにしている方が多いですが、帰る時には少し表情がよくなっていて、「ここに来て相談したら、気持ちが楽になりました」といってもらえると、とても嬉しいです。
一度の相談ではそこまでにならなくても、何度かカウンセリングをするうちに「ここに来てよかった」といっていただけることもあり、やっててよかったと思います。
また、相談室の雰囲気がとても落ち着くといっていただくのも嬉しいです。

お仕事をしていて大変なことは何ですか?

いま自分がもっている知識だけでは足りないこともあって、その時にはいろいろ調べて勉強しています。
分からないことはご本人に聞くということもしますが、病気のことなどをあまり知らなさすぎて信用していただけなくなるとカウンセリングにも影響が出ますので、バランスを考えながらやっています。
でも、この仕事は生涯勉強だと思っているので、あまり大変だとは考えていません。

お仕事を行う上でこだわっていること・気を付けていることを教えてください。

安心して話せる環境を整えることを大切にしています。
これは室内の環境だけではなく、相談の内容は本人の承諾なしに他の人に話さないということの保証、話している内容を否定しないことなども含みます。
傾聴する時は、相手の言葉をさえぎることなく、自分の思いを自分の言葉で話してもらうようにしています。
「うまく話せるかどうか分からない」と仰る方は多いですが、自由に語っていただくよう心がけています。
そして、話された内容に対して「それは違う」など否定的な言葉は使わないこと、そしてご本人の辛い気持ちに寄り添うようにしています。
話しやすい雰囲気になること、おいしいお茶を飲みほっと一息ついていただき、一度肩の力を抜いていただくことを心がけています。

スキルを高めるために行っていることを教えてください。

大学院時代の恩師から、教育分析を受けています。
話しているうちに新たな考えが浮かんだり、自分が悩んでいたことがうそのように解決していきます。
また、今はコロナ禍でリモートになっていますが、さまざまな学会や研修に参加するなどして新しい知識の学習を継続しています。
病院という組織を辞めたことでどんな研修があるかを知ることが減ってしまいましたので、自分で調べたり所属団体からの情報でなんとかやれています。

資格を取得しようと思ったきっかけを教えてください。

これまで取得した資格は一般的に分かりにくいものが多く、万人に分かりやすい資格を取得したいと思いました。
看護師ですら知らない人がいる資格を名刺やチラシ、ホームページに載せてもピンとこないだろうと思い、調べてみたところ、通信講座で心理カウンセラーの資格を取ることができると知りました。
自分のペースで学ぶことができるため、開業までの短期間で集中して取得できました。

どのような方法で集客されていますか?

ホームページ、Instagram、Facebookなどを使っていますが、学校の先生からの紹介で来られる方が増えてきました。
Instagramは娘が担当してくれています。
また、名刺を置いてくださる個人事業主の方もいらっしゃり、そちらからのつながりで電話やメールをいただくこともあります。

お仕事以外で最近夢中なことはありますか?

孫に夢中です。
3歳の男の子が一緒に住んでいますので、帰宅後や休みの日は一緒に遊ぶことが多いです。
活発なので、仕事の日より疲れます。

大西さんのようなお仕事をしたい方は、まず第一に何を行うべきでしょうか。

カウンセリングやコンサルテーションを行うためのスキルを身に付けることだと思います。
同じようにカウンセリングをしている方の中には、アドバイスをしようとする方が多くいます。
時にはそういったことも必要かもしれませんが、大切なのは傾聴・受容・共感だと思っています。
心理カウンセラーは資格をとって終わりではなく、常にスキルを高めていく努力が必要な仕事です。

カウンセラーになる上で身に付けておいた方がよいことを教えてください。

相手の話を引き出す力を身に付けておくとよいと思います。
カウンセリングではいかに相手に話してもらうか、相手の気持ちを引き出すかが大切だと思います。
沈黙もコミュニケーションのひとつとして考え、相手の言葉が出るのをじっくり待つこともあります。
効果的な相槌をうったり、時には相手の感情を代弁することもあります。
そうして話していると、1時間の相談のうち7割くらいは相談者が話し、残り3割がカウンセラーになっています。

いま目指している人に伝えたいこと・応援メッセージをお願いします!

自分がやりたいことのために行った努力は、自分を裏切らないと思います。
また、家族はもとよりこれまで積み上げてきた人間関係が、私の場合はやりたいことの後押しをしてくれました。
よくアスリートがいっているように努力が結果を生むと信じて、できる努力をしていくことが大切なのではないかと思います。
また、自分が経験してきたことに無駄はないと思います。
自分にとって辛い体験をしたとしても、それが相談に来てくれた方の気持ちを理解することにつながったりもします。
大変なことはたくさんありますが、自分を信じて頑張ってください。

今後の目標を教えてください。

一人でも多くの方の支援ができることです。
まだまだ相談者は少ないですが、こころにしんどさを抱えている方は多いと思います。
現に、自殺が増加しているというデータが発表されました。
病院に勤務している時、「どこに相談したらいいのか分からない」という声をたくさん聞きました。
そういった方が安心して相談してくれる場を作っていきたいと思います。
活動内容

こころの相談室

<こころの相談室>は、こころにしんどさを抱えている方が気軽に相談に来ていただける場です。
「病院に行ってみようかな、でも行きにくいな」「自分は病気なのかな」と悩んでいる方が、来て下さることもあります。
また、どこに相談したらいいのか分からないという精神障がい者や認知症の方のご家族に対しても、一緒に対応を考えるなど行っています。
企業、学校、病院などでのメンタルヘルスも相談に乗ります。
相談室に来ていただくだけではなく、こちらからの訪問も対応可能ですので、一度お問い合わせください。

こころの相談室 HP
https://kokoronosoudanshitu.com/

プロフィール

大西 恵おおにし めぐみ

30年以上精神科病院の看護師として勤務し、たくさんのスキルを身に付けてきました。
私自身たくさんの辛い体験をし、乗り越えてきましたが、その時の体験も今につながっています。
こころにしんどさを抱える方に少しでも楽になっていただけるよう、日々頑張っています。

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