★障がいのある人が地域社会の中で安心した暮らしを営み、社会参加、自立促進に繋がるように働きかける活動等を行っている藤本千薫子さん
今回は“今頑張っている女性”藤本千薫子さんにインタビューをしました。
ご活動内容について教えてください。
福岡市内の小・中学校で福祉の講話を通して、地域社会には障がいを持っていながら自分らしく輝いて生きている人がたくさんいることを知って欲しいとの思いと、地域の小・中学校、また企業の方々に私たちの存在をもっと知っていただき、支え合い、助け合い、企業の方々には私たちの力を信じて採用に繋がるような働きかけや、障がい者差別解消法、合理的配慮、共生社会の必要性、制度的なことも含めて講話を行っていく中で知っていただけたらと思っています。
簡単な生い立ち・自己紹介をお願いします。
私は生後間もなく両下肢障がいを負ってしまい、小学校入学まで全く歩けませんでした。
手術をし、何とか歩けるようになり、その後、中学校、高校、計4回の手術をし、病院には随分お世話になりました。
おかげで勉強は遅れ気味、ついていくのが精一杯の青春時代を送ることになりました。
しかし、学校生活はさほど悪くもなく楽しんでいた記憶がありました。今では二人の子供の母親です。
一般の小学校、中学校、高校、短大終了後、九州電力に30年以上勤務し、その後、福祉関係の仕事をボランティアとして5年余り活動しましたが、今は自分で起業して講師活動や相談業務等にも幅を広げていきたいと思っています。
また、当事者として経験したことからの気づき、障がい当事者、ご家族、地域社会、企業の方々に講話を通して、障がい当事者が地域社会の中で安心した暮らしを営み、社会参加、自立促進に繋がり輝いて生きることが出来るよう働きかけが出来るような仕事をしていきたいと思っています。
ご活動を始めるにあたってのきっかけ・思いを教えてください。
ボランティアでやっていくことに限界を感じたことや、現実に企業で働いている障がい当事者、または、障がいを持っている子供の親御さん、企業の方々に広く働きかけ、残された自分自身の人生を誰かのために、生きづらさを感じている方々のためにも役に立てるのであればとの思いからです。
ご活動で収益を得るためにまず始めたこと・現在スキルを高めるために行っていることは何ですか?
国家資格を受講中です。
昨年11月からキャリアコンサルタントの講座を受講してスキルアップにつなげたいと思って頑張っています。
資格を取得しようと思ったきっかけと、どのように勉強をしたか教えてください。
自分自身のスキルアップと仕事の幅を広げていくために資格を取得しようと思いました。
また、勉強は自宅で計画的にしながら、直接授業に参加したり、ZOOMで受講したりして取得しました。
ご活動を始めた当初に苦労したことを教えてください。
講師として使用するプレゼン資料の作成とその作成のための勉強に苦労しました。
ご活動をしていて心からよかったと感じる瞬間を教えてください。
講話を通して、未来を築いていく子供たちに障がい当事者の話を聞いてもらったことで、生活していく中で困っている人に出会ったら「『何かお手伝いしましょうか』と勇気を出して声掛けをしていきたいです。」と子供たちに言っていただいたことやたくさんの子供達からお礼の手紙をいただいたことです。
ご活動を行う上でこだわっていること・気を付けていることを教えてください。
誰に対しても明るく対応するように心がけています。
指導で気を付けていること・心がけていることを教えてください。
講師として依頼していただいた方々に応じたプレゼン資料の作成、わかりやすい言葉で話すように心がけています。
子どもさんに継続させるコツはありますか?
子供たちに講話する時は、退屈しないように質問したり、プレゼン資料の中に子供たちが目を引くような、絵、飛び出すスライド、言葉の投げかけや、一緒にしたりするなどして様々工夫を凝らしてやってきました。
親御さんとのコミュニケーションで気を付けていることを教えてください。
障がいを持っている子供の将来、不安を感じておられると思います。
しっかり話を聞き、親として出来ることは何か気づいていただけるような関わりが出来るようにやっていきたいと思っています。
ご活動以外で最近夢中なことはありますか?
書道やいつまでも元気で歩き続けるために、リハビリに通っています。
カウンセラーになる上で身につけておいた方がよいことを教えてください。
相談者の経験や思いを語っていただく中にある不安、悩みを聞かせていただく中で、寄り添い一緒に考えながら解決出来るように、そして相談者がありたい自分に気づき一歩踏み出せるように関わっていきたいと思っています。
これまでのご経験を元にどのように活動をされたいですか。
自分自身が障がい当事者として歩いてきたからこそ見えていた現実があります。
障がいがあってもなくても地域社会の中で支え合い、共生社会の必要性が大事であることと、私自身が経験した失敗やそこから学んだこと、そして、喜びを語ることで受容、共感していただく中で、自分らしく生きていくことの大切さに気づいていただきたいと思っています。
現代は、少子高齢化社会、労働人口が減少している中、たとえ障がいがあっても自己の能力を思う存分発揮し、活躍できる社会がそこまで来ていることを実感していただき、自分がマイナスと思っていることを価値に変えて、あきらめないで歩いていける人を一人でも増やしていきたいと思っています。
今後の目標を教えてください。
起業したばかりで、これから講話を聴いていただくための営業活動を教育機関だけではなく、まだ障がいを持っている方を採用するのを迷っておられる企業、障がいを持っている子供を育てておられる親御さんに寄り添いながら講話、相談業務に着手していきたいと思っています。
活動内容
あなたのハートに伝えたい。
障がい者の視点から、誰もが暮らしやすい社会、輝ける社会を作りたい。
「やさしいまち福岡」を目指す一人でありたいと思っています。
教育機関、企業、福祉施設・障がいを持っておられる当事者・家族の方々に向けての講話・対話を皆様と関わらせていただく中で環境のバリア、心のバリアが軽減されることを願って活動していきたいと思います。
FhトゥモローTEL:090-7450-2946
プロフィール
藤本 千薫子ふじもと ちかこ
Fhトゥモロー代表 藤本 千薫子さん
■経歴
1981年
西日本短期大学法学部社会福祉学科 卒業
1981年
財団法人福岡市身体障害者福祉協会(現:社福)入職
1984年
財団法人福岡市身体障害者福祉協会(現:社福)退職
1985年
九州電力株式会社(本店) 入社
2015年
九州電力株式会社(本店) 退職
2019年
福岡市肢体障がい者福祉協会事務局次長 就任
2021年
福岡市肢体障がい者福祉協会事務局長 就任
社会福祉法人福岡市身体障害者福祉協会 理事 就任
福岡市地域生活支援協議会 委員 就任
福岡市身体障がい者相談員
2024年
福岡市肢体障がい者福祉協会事務局長 退任
社会福祉法人福岡市身体障害者福祉協会 理事 退任
福岡市地域生活支援協議会 委員 退任
2025年
Fhトゥモロー 起業
■取得資格
・メンタル士心理カウンセラー
・メンタル心理インストラクター
・福祉心理カウンセラー
・福祉心理アドバイザー
・福岡市身体障がい者相談員
・社会福祉主事任用、書道3段
☆趣味
美術館鑑賞、映画鑑賞
資格
Microsoft Office Specialist Excel 2016
Microsoft Office Specialist Word 2016
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